入れ歯
◆ 新しいスマイルデンチャー
さて、この『スーパーポリアミド』という材料を使用したナイロン弾性樹脂デンチャーである『スマイルデンチャー』について見てきましたが、このスマイルデンチャーも良い事だらけではありません。
このスマイルデンチャーの欠点としては、
① 健康保険の義歯と比べれば、比較にならない程気持ちが良い義歯ではありますが、やはりお口の中の粘膜やはぐきを覆ってしまう部分が比較的広いために、食べ物の温度が分かりにくく、食べ物本来の味を十分に味わう事がむつかしいと言わざるを得ません。
② なくなってしまった歯の数(欠損歯数)が増えると、スマイルデンチャーの持つ弾性が逆に欠点として働き、硬い物を噛もうとした時、スマイルデンチャー自体がゆがんで噛みにくくなる場合があります。
この欠点を補いつつも、スマイルデンチャーの利点を最大限に生かした義歯が、
スマイルデンチャーC+ (シープラス)です。
右の写真が、当院で作製致しました
『スマイルデンチャーC+(シープラス)』です。
一見してお分かりと思いますが、スマイルデンチャーと金属床義歯の利点を見事に生かした理想的な義歯になっています。
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金属床義歯の薄さ・気持ちよさ・熱伝道性の良さに、スマイルデンチャーの審美性の良さ・使い勝手の良さが見事に調和しています。
ちょっと見た目は金属床義歯のように見えます。
スーパーポリアミド(ピンク色の部分)と金属床部分の結合を強固にする事により、スーパーポリアミドの弾性を程よく抑制して『しっかり噛める』義歯になっています。
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スマイルデンチャーのウイング部分が、ピカピカ光るバネの代わりになっており、これが義歯の審美性を高めています。
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患者さんの装着感は最高で、食べ物の温度が良く分かり、食事をおいしく頂けると共に従来型の義歯のような複雑な構造の部分はなく、お口の中にすっきりとおさまり、舌の動きを邪魔することもありません。
「時々、義歯を入れている事を忘れる事があります。」
「物が詰まりにくく、今までみたいに食事をした後どこで入れ歯の掃除をしようかと悩まずにすみます。」
「バネがないので口元を気にする必要もないし、食べ物の温度も良く伝わるので、食事が美味しいです。」
と、患者さんにとても喜んで頂けました。
スマイルデンチャーは欠損歯数によっては適応にならない症例がありますが、このスマイルデンチャーC+ (シープラス)は、その適用範囲をかなり広げてくれます。
今後、このスマイルデンチャーC+(シープラス)が、審美性に優れ、気持ちが良く、食事がおいしく食べられる義歯として広く普及してゆく事は間違いないでしょう。
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