入れ歯
◆ スマイルデンチャーシリコン
さて、スマイルデンチャーの審美性についてはご理解頂けた事と思います。
しかし、この素晴らしいスマイルデンチャーにもやはり欠点はあります。
比較的、歯の欠損本数が多くなってくると、入れ歯も大きなものを作製することになります。
そのような場合には、スマイルデンチャーの持つ利点である『弾性』が逆に欠点となり、噛むたびにスマイルデンチャーの一番奥の部分が、プカプカと浮き上がりを繰り返す事になりかねません。
こうなると、スマイルデンチャーはただの『お化粧用入れ歯』になってしまいます。
両側遊離端の症例
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スマイルデンチャーシリコン 表面観 |
スマイルデンチャーシリコン 裏面観 |
写真1・写真2は、そんな患者さんの為に、当院で作成したシリコンフィット優です。
装着感・噛み心地共に満足していただけました。
この患者さんは左右それぞれ4本づつ、合計8本の歯がありません。 しかも一番奥の歯がありませんので『遊離端義歯』の状態です。
この様な状態で通常のスマイルデンチャーを装着すると、スマイルデンチャーの材料であるスーパーポリアミドの弾性が欠点となり、スマイルデンチャーがゆがんだり、噛むたびに奥の方から浮き上がってくるという状態になります。
しかし、写真のように生体用シリコーンを内側に張り付ける事により、入れ歯が歯ぐきに密着して、お口の中で動きにくくなります。
前歯と奥歯の両方が欠損している症例
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写真3も欠損した歯の数が多いのですが、この症例では前歯も欠損しています。
前歯は奥歯とは異なり、上下からの力と横方向からの力の両方を受けます。
このような症例にスマイルデンチャーを作製するとはぐきの前方の方が歪んで強く当たり痛みが出る可能性があります。
スマイルデンチャーの下面に生体用シリコーンを張り付ける事によりこのような力にも十分対応出来ます。 |
このスマイルデンチャーシリコンは、スマイルデンチャーよりも強く噛みしめる事が出来るという特徴があります。
裏面に張り付けた生体用シリコーンのおかげで、噛み合わせる力が入れ歯の特定の部位に集中するのを防止して、噛んだ時の痛みをほとんど感じなくなります。
また、はぐきの粘膜が薄く弾力性に乏しいケースやはぐきの骨の吸収が大きいため義歯の安定や吸着が良くない方、また、唾液量の減少により義歯の維持安定が困難な状態の方にも、生体用シリコーンがその真価を発揮して、入れ歯の維持・安定がかなり良くなります。
さて、入れ歯を入れなくてはならない患者さんのはぐきを良く観察してみますと、ひとりひとりの形態が違います。
抜歯をした後に骨が吸収されずに残ってしまい、この部分に入れ歯が当たって痛い方は比較的多いと感じています。
また生まれつき顎の骨の一部が飛び出していて(下顎隆起・口蓋隆起)、歯医者さんがどう頑張って入れ歯を作ってみても、入れ歯がこの骨の飛び出している部分に当たって痛み、うまく入れ歯で噛むことが出来ないといった気の毒な状態の患者さんもしばしば見受けられます。
歯ぐきの中の骨が飛び出している症例
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写真4は、入れ歯を入れなくてはならない場所に、生まれつき顎の骨の一部が飛び出している方の石膏模型です。
このようなケースでは、通常の入れ歯の作製方法では噛んだ時にどうしても飛び出した骨の部分に噛む力が集中してしまい『痛くて噛めない』といった状態になります。 |
写真5は、このような症例にスマイルデンチャーシリコンを作製したものです。
見た目の美しさと噛むという機能が一度に解決する症例です。 |
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また、写真6のように、失った歯の数が少ない場合では、奥に支える歯がない場合にもスマイルデンチャーシリコンは、はぐきにピッタリと適合して、満足できる噛み心地を楽しむ事が出来ます。
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スマイルデンチャーシリコンの欠点
さて、スマイルデンチャーシリコンにも欠点があります。重なものを列挙してみます。
① 作製のための操作が複雑なため、通常より来院回数が増える。
② 治療費がスマイルデンチャーに比べると高価である。
③ 張り付ける生体用シリコーンにも寿命があり、シリコーンが劣化した場合には張り替える必要がある。
①②は仕方の無い事ですが、シリコーンの劣化がどのくらいで起こるかというのが、一番気がかりですね。
これは、普段からの入れ歯のお手入れの状態に大きく左右されるのですが、当院の実績では、特殊な症例を除いては、装着後4年程度経過した症例では、生体用シリコーンの張り替えの必要性を感じたことはありません。
これに対して、スマイルデンチャーシリコンは既にご紹介してありますように、スーパーポリアミドという非常に弾性が強く、ほとんど破折の心配の無い材料で作製されています。
この事は、スマイルデンチャーシリコンは、入れ歯自体に破折の恐れがあるのではないかしいう心配は殆どしなくて良い事になります。
しかし、万一の事を考慮致しまして、このスマイルデンチャーシリコンを製作する『三和デンタル』では、破折やシリコンの剥がれに関しましては2年間の保証を付けて、皆様にご提供しております。
最後にご紹介する欠点(?)は、材料の性質によるものです。
写真7をご覧下さい。
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スマイルデンチャーシリコンは、ポリアミド樹脂と生体用シリコーンを張り合わせて作製されているために、ピンク色のはぐきを覆う部分にある程度の厚みが必要になります。
写真の中に記載されておりますように、ポリエステル樹脂部分が1.5mm、シリコーン部分に1mmの厚みが必要となり、生体ピンク色のはぐきを覆う部分は2.5mm(健康保険の入れ歯では3~4mm)の厚みが必要になってきます。
実際問題として、入れ歯に慣れている患者さんならほとんど問題にはなりません。
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しかし、温かい食べ物は温かく、冷たい食べ物は冷たくと、より食材の温度に近い状態を感じる事も、食事を楽しむ上では大切な条件になる事は間違いありません。
入れ歯に対するご希望が、より美味しく食材の味を感じたいとお考えになるのであれば、次にご紹介する『スマイルデンチャーシリコンC+』『スマイルデンチャーシリコンTi+』がそのご希望を見事に叶えてくれます。
『スマイルデンチャーシリコン』の作製をご希望の方は、御来院頂ければ、費用、設計、製作過程、出来上がりまでの期間等につき、詳しくご説明いたします。
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当歯科医院では、患者さんの待ち時間を最小限にするために、原則として予約制を採用しております。
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山形屋歯科坂上医院
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