入れ歯
◆ スマイルデンチャーの特徴
義歯を入れなくてはならない患者さんは、高齢の方ばかりではありません。
お若い方でも、歯を失って仕方なく義歯を使用している患者さんは沢山いらっしゃいます。
そんな患者さんから必ずと言っていいほど相談を受けるのは、
『この入れ歯のピカピカ光る金属が外から見えないようには作れないのか?』
という事です。
通常の健康保険で作製する義歯は、材料と技術が決められていますので、歯の欠損の状態により、その設計もおのずと限られてきます。
そのため、どうしてもバネが口元でピカピカひかる事になります。
この「スマイルデンチャー」は、そういった患者さんの声を反映して考案されました。
アメリカのもう50年以上前に開発された審美歯科の技術の入れ歯で、欧米では主流になりつつある金属のバネを使わない義歯です。
アメリカで50年以上前から普及しており、 イギリス等世界30ケ国で普及している、海外ではもう長い歴史を持つ入れ歯です。
入れ歯のピンクのプラスチック部分が従来のレジンではなく、熱可塑性ポリアミド(ナイロン)と言う弾性樹脂を使用しているため、歯に接触する床部分を薄く作るほどその弾性が増し、歯牙をしっかりと挟み込むので、ピカピカ光るバネ(クラスプ)を使用せずに義歯が作製できます。
この技術を使えば、バネを掛ける歯の下の歯肉にまで樹脂を回り込ませる設計が可能で、歯肉の形状にぴったり調和させ、生活上のどんなたわみにも、柔軟に対応させることができます。
また、噛む力も従来の義歯とほとんど変わりません。
私は最初は審美と噛みあわせる力の両方を備えた義歯として、この『スマイルデンチャー』を導入しました。
装着した患者さんからは、その審美性の高さでとても喜んで頂けました。
ところが、実際にはもうひとつ嬉しい利点がありました。
■入れ歯と歯ぐきの間に食べ物のカスがつまりにくい
この素晴らしい特徴は、当初私が全く認識していない事でした。
下の写真は、通常の健康保険で作製された義歯のバネの部分の拡大です。
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健康保険で作製された義歯は、バネと義歯の間にわずかな隙間(矢印部分)があります。
この部分に食べかすが詰まるために、特に外で食事をする時、いちいち洗面所に行って義歯の清掃をしなくてはなりませんでした。これは、部分義歯を使用される方の大きな精神的負担となっていました。
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ところが、『スマイルデンチャー』では下の写真のように、隙間がほとんどありません。
写真の矢印部分は、健康保険で作製された義歯では隙間があって、食べ物のかすが詰まっていた部分です。
『スマイルデンチャー』では、隙間がほとんど無いためにこの部分に食べかすが非常に詰まりにくく、「食事がしやすい。」と喜んで頂けました。
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今では『食べ物のかすが詰まりにくい義歯』として、審美性のあまり関係の無い奥歯だけの少数歯欠損の患者さんにも喜んで使っていただけるようになりました。
■スマイルデンチャーの利点
① バネがないので、装着時に義歯とは気づかれにくい。
② 咀嚼、発音機能は通常通り、安定性がいい。
③ 弾力性の高い材質で薄くて軽く装着時の違和感が少ない。
④ 同じ材料で義歯の維持部、床部を製作するので精度の高い義歯ができる。
⑤ 無味無臭でアレルギーの心配はほとんどありません。FDA(アメリカ食品医薬局)承認済。
⑥ ナイロン系素材を改良したスーパーポリアミド、柔軟なのに衝撃に強い。
⑦ 破折に強く割れたり、折れたりしにくい。
さて、いくら欧米では歴史と実績のあるスタンダードな義歯とはいえ、私がこのスマイルデンチャーを導入する際には、かなり慎重に行いました。
実際に患者さんに装着してみますと、全くといって良い程トラブルも無く、気持ちよく使って頂けたので安心しました。
部分床義歯学の基本に忠実に設計を行い、バネの部分だけの設計をスマイルデンチャー独特の設計にする事で、何の問題もありませんでした。
さらに嬉しいおまけがありました。
患者さんの使用感が思いの外よかった事です。
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この原因はスマイルデンチャーの設計がとてもシンプルであるために、適合性の良さは健康保険で作製された義歯とは比べ物にならないほどで、
『入れ歯が歯とはぐきにぴったりと密着して、とても気持ちが良い。』
と、装着された患者さんは口をそろえておっしゃいます。
今では、ほとんどの患者さんに自信を持ってお勧めできる義歯のひとつになりました。
しかし、この『スマイルデンチャー』にも、歯の欠損の状態により、作製出来ない場合もあります。
既に、主治の歯科医の先生がいらっしゃる方は、主治の先生に御相談下さい。
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当院での作製を御希望の方は、御来院頂ければ、適応症・費用・作製日数等につき詳しく説明せて頂きます。
また、当院の待合室には、実際の見本が準備してございますので、御来院頂だいて、実際に見本を手にとってご覧下さい。
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