口臭治療
◆ 歯科医院での治療
■歯科医院で受ける治療
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さて、口臭の原因とそのメカニズムが理解できたら、歯科医院での治療を受ける事が大切です。
丁寧な歯磨きに対する適切な指導を受ける事が大切なのは、今さら強調するまでもない事です。
歯科医院での治療が必要な場合、は大きく分けて次の様になります。但し、心因性口臭に関しては歯科医院だけでは対応できません。
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① 舌苔に原因がある場合。
② 虫歯が原因になっている場合。
③ 歯周病が原因になっている場合。
④ 唾液の分泌減少が原因になっている場合。
⑤ 心因性口臭。
⑥ 自分だけが感じる口臭。
これらに対する治療は、口臭の原因を直接除去する事ですので、口臭を一時的になくす事ができます。
治療の詳細に関しては、各歯科医院で十分に対応してもらえますので省略いたしますが、特に気をつけておきたい内容だけ述べてゆきます。
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■虫歯の治療について
虫歯があった場合には当然治療を行う事になります。
当然、健康保険でも対応可なのですから、保険を利用して治療を行っても良いのですが、その際、歯科医師が保険治療ではなく自費治療で良い詰め物を使用した方がいいと勧める場合があります。
特に磨き残しが起こりやすい、歯ブラシの届きにくい奥歯の詰め物の場合に勧められる事があるかと思います。
もし、金銭的な事情が許せば、積極的に良い治療を行った方が良いと思います。
健康保険で使用される金属は12%の金を含んだ金銀パラジウム合金です。
この合金はとりあえず、それなりの性質を持った金属なのですが、話が口臭治療の場合にはちょっとお勧めしかねます。
歯に詰め物や被せ物を適用する際、18カラットから20カラット程度の高カラット金合金の適合性は素晴しいものです。
私が常々感じている事のひとつに、この高カラット金合金の適合性の良さがあります。
滑沢に研磨された高カラット金合金を患者さんの歯に試適する際、患者さんの歯に開けた穴の中に金合金のインレーが吸い込まれるように適合して、歯と一体になる感触は何とも言えない爽快感さえ感じさせます。
この感覚は健康保険適用の金銀パラジウム合金では味わえないものです。
歯科医の勧める高カラット金合金や白金加金(PGA)の優れた適合性は、歯と修復物との境目をミクロン単位の精度で適合させ、その後に発生するかもしれない『二次カリエス』(歯と詰め物の境目から新しい虫歯が発生する事)の防止に役立つと共に、普段の歯磨きの際の歯垢除去を容易にしてくれます。
この事は、後の口臭再発防止・歯周病防止に非常に役立ちます。
少し費用がかかるかもしれませんが、長い目でみれば結局は歯の健康におおいに貢献してくれる事になります。
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これらの詰め物に関しては、『金合金修復のページ』で詳しく述べてありますので、是非御一読下さい。
■歯周病の治療について
歯周病があるという事で歯周病の治療を受ける際に、場合によっては歯科医師が、歯周病によって失われた歯の周囲の骨を再生させる為に特別な手術をした方が良いと勧める場合があります。
近年の歯周病治療の発展には目をみはるものがあります。
口臭の治療と歯磨きは切っても切れない関係にあります。
歯周病によって歯の周囲の骨が吸収されて失われてしまう訳ですが、骨の失われた部分を取り戻さなければ、歯磨きの際に、どうしても磨き残してしまう部分が出来る場合があります。
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健康保険の歯周治療のガイドラインに沿って治療を行った場合に、十分な骨の再生が期待出来ない場合には、骨を再生させる為に特別な手術をした方が良い場合があります。
この手術は健康保険が適応されませんので、自費治療の扱いになります。
もし、金銭的な事情が許せば、積極的に骨を再生させる手術を受ける事をお勧めします。
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通常の健康保険での歯周治療のガイドラインだけでは、治療が不十分な場合もあるのです。
健康保険治療と自費治療に関しては『保険歯科診療のページ』に、その制度の成り立ちや治療内容の違い等について詳しく述べましたので、是非御一読下さい。
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