金合金修復
◆ 金合金修復の種類
歯科治療で使われる材料で最もポピュラーなのが金属材料です。虫歯の除去後に歯に被せたり、詰め物をするのに幅広く使われます。
歯科で使用される合金は沢山ありますが、皆さんは、歯科医師が自分自身や家族の口腔内に用いる金属に金合金が多い事を御存知の事と思います。これにはちゃんとした訳があるんですよ。
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口の中は常に唾液で湿っており、甘いお菓子やすっぱい果物、硬いおかきやおせんべい、さらには冷たいアイスクリームから、温かいコーヒーまで、いろいろなものが容赦なく入って来る条件の厳しい場所です。
このような場所で5年、10年と問題なく経過する必要があります。
安全な品質が必要なのはもちろん当然のことです。
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日本で最も多く使われている歯科用金属は、保険適応であることから12%金銀パラジウム合金となっていますが、理想的な性質を追求すると高カラット金合金や白金加金が使用されます。
ここでは、何故歯科医師が自分自身や家族のお口の中に用いる金属に金合金が多いのかを解説したいと思いますが、まずは健康保険での治療と金合金での治療について見てみましょう。
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金合金インレー
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歯や歯周組織に最も優しい金合金は歯を長持ちさせてくれる最良の選択です。
金は簡単に他の分子と結びつかない安定した金属です。
唾液によって腐食、変色することもなく長期にわたって身体への安全性が保障されます。
生体親和性に優れた金属である金の含有量が多いほど、身体にとって望ましい材料ということができます。
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健康保険でのインレー
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金合金と比べるとかなり性能が劣りますので経済性のみが利点です。
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< 参 考 >
セラミックインレー
ハイブリッド ポーセレンインレー
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見た目と熱刺激の伝えにくさは金合金をしのぎますが、割れる危険性があるのが欠点です。
このような審美を目的とした修復には、材料の性質、歯のかみ合わせ等を慎重に検討した上で適応になるかどうかを判断します。
条件さえ整えば、実に素晴しい修復になります。
詳しい内容は『審美歯科』のページに記載してありますので、興味のある方は御一読下さい。
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金合金冠
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高カラット金合金は硬すぎず、軟らかすぎず、天然歯に近い弾力エネルギーを持っているので理想的な修復物をつくることができます。
微妙な噛み合わせも確実に調整できるので、対咬歯や隣接歯にダメージを与えることもなく自然な感じでしっかりと歯を噛みしめることができます。
”噛みしめ”の大切さは脳への働きや運動能力の研究でも大いに注目されています。
歯や歯周組織に最も優しい金合金は歯を長持ちさせてくれる最良の選択です
ちょっと、色調が気になりますか?
そんな方は『メタルボンド冠』の説明のあるページをご覧ください。
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健康保険での冠
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金合金と比べるとかなり性能が劣りますので経済性のみが利点です。
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この金合金をブリッジに応用すると、その隠れた性質が本領を発揮します。
薄く延ばしても強さとしなやかさを失わないのが高カラット金合金です。
ミクロンメーター級の精度で歯にピッタリとすきまなく装着できるので、水分やバクテリアが入り込むスキを与えず二次的な虫歯の発生を防ぎます。
歯垢もつきにくく歯肉との相性も良好です。
この高カラット金合金ブリッジは、お口の中でピカピカ光ます。それなりに気品があって良いのですが、自然な白さが良いという場合には、高カラット金合金の良さとセラミックの良さを併せ持っている、メタルボンド冠が最適です。
詰め物で1番避けなければならないのは2次カリエス(削った縁のところからまた、虫歯になる)です、そのためにも削ったところの辺縁封鎖がとても大切です。
また、お口の中に使用する金属は化学的に安定したものである事が大切です。
これには、金属の適合性が最も大切で、金合金が最適です。これらについてさらに詳しく述べてみたいと思います。
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