ホワイトニングの種類と特徴
◆ ホワイトニングの種類と特徴を理解しましょう。
ホワイトニングには大きく分けて、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの2種類があります。
■オフィスホワイトニング
歯の表面にホワイトニング効果のある薬剤を塗り、光や熱を照射して白くする歯科医院で行う方法です。
日本ではこのオフィスホワイトニングに人気があります。
オフィスホワイトニングの特徴は熱しやすく冷めやすい事です。熱いお風呂は、すぐに体が温まる反面、湯冷めが早いのがこまりものです。
オフィスホワイトニングは、 濃度の高い薬剤を使うため、 短時間で白くなりますが 薬をあまり深く浸透させず、効果の後戻りが早いという事実は否定出来ません。
希望の白さになるまで、人によっては何度か通院しなくてはなりませんし、適用されるのはほとんどの場合、上下の前歯のみですが、一度の来院である程度の白さを得られるうえに、1から10まで全て歯科医院で行ってもらえるので楽ちんです。
忙しい現代の社会で働く皆様には、最適な方法ですね!
使用される薬剤の主成分は過酸化水素です。
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ビヨンドシステム用の専用開口器を装着します
(これにより、楽にホワイトニングを楽しめます。) |
歯科医院でオフィスホワイトニングを行う際には、まず慎重に歯と歯茎の境目を保護します。
歯の表面にホワイトニングの効果のある薬剤を塗ります。
次にこの薬剤を効果的に作用させるためにレーザー光やハロゲン光を照射します。歯科医院によっては全く光を当てない場合もあります。
これはホワイトニングの薬剤である過酸化水素の反応促進に、その温度が関係しているからです。
ホワイトニング剤の主成分である過酸化水素水の反応速度は、温度が10度上がると2倍になるというデータがあります。
そこで、機械から熱を出して、歯の表面に均等に熱が加わるようにして、ホワイトニング剤の反応を促進させているのです。
ですから、あくまでも重要なのは適切な熱温度であり、光の種類がレーザーであるとか、ハロゲン光とか、使用される機械の種類などは、全く関係ありません。
これはアメリカの研究機関や歯科大学などで何度も論文が発表されています。
使用する薬剤の濃度と患者さんの歯の色を考慮すれば、必ずしも光をあてなくても良い(温度を上げなくても良い)場合もあります。
この操作を数回繰り返し、最後に歯面の最終仕上げを行います。
さて、ホワイトニングには使用される機械の種類などは、全く関係ありませんと書きましたが有害危険効果の期待出来ないものは困りますね。
ホワイトニングに用いられる様々なライトについて
効率の悪い旧タイプのライト
ホワイトニングに使用するライトとして、従来は主に「詰め物」を固める為に用いられる光を使用していました。
これは、一つ一つの歯しか光を当てることができず、非常に時間がかかり非効率的です。
また、一つの歯に約30分という長時間光を当てると、18本の歯にホワイトニングをする場合、9時間もかかる計算になり、物理的に光を当てる時間が短くなり、効果も激減します。
「紫外線」を発生させる危険なライト
「紫外線」は、非常に強い熱を出し、UVも発生します。
歯の神経は、特に熱に弱く、長時間熱を与えると歯の神経に損傷を与えます。
『歯は確かに高速で白くなったが、神経がやられて、いつも歯がしみる。』なんて事になったら本末転倒です。
ホワイトニングはお口の健康を助けるべき手段であり、ただ白くなりさえすれば良いというものではないはずです。
また、日本人は体質的にメラニンが多いのでUVを含んだ紫外線を当てることにより、メラニン色素沈着が発生するリスクも高まります。
効果の低い「LED」ライト
「LED」は、サイズがコンパクトなことで最近非常に多くの場所で使用されています。
LEDは発熱も少ないので安全ですが、これはライトのパワーが弱いためです。
当然、弱いパワーはホワイトニング効果に影響します。
安全かつシンプルな「ビヨンドライト」
当院が導入いたしました米国Beyond Technology社のオフィスホワイトニングシステムであるビヨンドライトは、パワーの強いハロゲン光を使用しており、特許取得済みの特別なフィルターで、この強いパワーを維持しつつ、熱を抑制し、適切な熱温度が、まんべんなく歯の表面に行き渡るように工夫されていますので、非常に安全です。
ビヨンドライトを用いると、専用の開口器を口に装着するだけで簡単に、しかも楽にホワイトニングにのぞめます。(患者さんによってはホワイトニングの最中に居眠りされる方もいらっしゃいますよ!)
オフィスホワイトニングに関するお問い合わせは、メールにて受け付けております。
↑このパソコンの画像をクリックしてください!
どんな些細な事でも結構ですので、ホワイトニングについて知りたい事がございましたら遠慮なくお問い合わせ下さい。
■ホームホワイトニング
ひとりひとりの患者さんの歯列の形にあった専用トレイ(マウスピース)を歯科医院でつくり、ご家庭で、トレイの中に過酸化尿素のジェルを盛って、歯に装着する方法です(毎日2時間2週間程度)。
ホームホワイトニングは熱しにくく冷めにくいという特徴があります。ぬるいお風呂は、体が温まるのに時間がかかりますが、その後長時間体がポカポカです。
ホームホワイトニングは、濃度の低い薬剤を使うため、白くなるのに時間がかかります。
薬が深く浸透するため、白く出来る限界点がオフィスホワイトニング以上という事もまれではありません。
また、白さも長期間保持出来ます。
本当に白い歯を望み、やる気と根気があれば理想的な白さを得る事も可能です。白さも長持ちしますし、奥歯にも適用が容易です。
しかし、人によってはトレイ装着に違和感を感じる場合もありますし、効果が現れるのに多少時間がかかります。
(おおむね1週間程度と言われていますが、私の経験では最初の一日目が最も白くなったと感じ、以後日を追って白さが増してゆきます。)
使用される薬剤の主成分は過酸化尿素です。
当院でのホームホワイトニングは、米国Discus Dental社のNite White Excelを使用しておりますが、この製品の効果は昭和大学歯学部保存修復学講座と日本大学歯学部補綴学教室での研究で、
★きわめて有用・・・・・・26%
★有用・・・・・・・・・・・・・71%
★有用でない・・・・・・・・3%
という結果が出ています。
ホワイトニング治療を受けた患者さんの実に97%がその効果に満足したことになります。
アメリカでは、90%以上の人がホームホワイトニングを支持するそうです。アメリカの歯科医師もオフィスホワイトニングよりもホームホワイトニングを勧めますし、実際にホワイトニングを行っている方もほとんどがホームホワイトニングだそうです。
白くなる限界点、白さの維持期間、透明感のある仕上がり等、ホワイトニングにおける品質面のすべてにおいてホームホワイトニングはオフィスホワイトニングよりも優れています。
ホームホワイトニングに関するお問い合わせは、メールにて受け付けております。
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どんな些細な事でも結構ですので、ホワイトニングについて知りたい事がございましたら遠慮なくお問い合わせ下さい。
◆ ホワイトニング治療に関する問題点について
当院で使用しているホームホワイトニング剤は米国Discus Dental社のNite White Excelですが、海外には他に色々なホームホワイトニング剤があります。
もっと早く白くするものや、もっとゆっくりと時間をかけて白くするものなどが出回っているようです。
御存知の通り、日本には『薬事法』というものがあり、現在のところこのような製品は厚生労働省から認可されておりませんので、当院では使用を見合わせております。
恐らく、これらの製品は、薬剤の濃度が高かったり、触媒が配合されているものと推察されます。
国はこれらの製品が日本人に適用された場合に安全であるかどうかを確認します。
外国人の歯の治療を行ってみますと、歯の形態や硬さ等に違いがあります。アメリカ人には害がほとんどなくても、日本人の歯や歯周組織には問題がある事も考えられます。
これらの製品の安全性が確認されれば、いずれ認可されて、国内でも正式に使用する事が出来るようになります。
しかし、危険性が高いと判断されれば、日本では使用できなくなり、いずれ世の中からいつのまにか姿を消すことになります。薬剤とは、いつの世でもそういった宿命を持っています。
また、ホワイトニングにおいて、特殊な機器・薬剤を個人輸入の形で日本国内に持ち込み、歯科医院で医療行為としてのホワイトニングが行なわれているとの話を聞く事があります。
※ 個人輸入とは
あくまで、輸入を希望した本人の個人使用の目的でのみ個人輸入が可能です。医薬品の使用に関してはお客様の自己責任となりますので、効能、副作用をよく理解した上で御使用下さい。
第三者に譲渡したり転売することは法律で禁じられています。
商品の使用によるトラブルが生じても代行業者および日本国は一切の責任を負いません。
聞いた話では、ライトを当てた歯の表面は10℃も上昇するとの事ですが、こんなに高温にして過酸化水素の反応速度を上げればさぞかし超高速で真っ白になる事でしょう。
歯の中には神経が入っています。いたわるべきはいたわりましょう。
超高速で白くなった歯が、その後どのような変化を起こすかは、ホワイトニングのメカニズムをきちんと理解された賢明な皆様なら、簡単に想像がつく事と思います。
実は当院で使用している『ビヨンドシステム』でも、薬剤の調合や光の照射時間を変えると、超高速で、真っ白けの歯にする事ができます。
第一そんな急速な変化に生体が容易に対応できる訳がありません。
これは、医師・歯科医師のモラルの問題です。
薬剤の有難さを一番良く知っているのは医師・歯科医師です。
同時に薬剤の使用法を誤った時の怖さを一番良く知っているのも医師・歯科医師です。
なお、当院で使用しておりますホームホワイトニング剤のNite White Excelですが、これは既に述べましたようにアメリカで開発され、日本の薬事法に適合している製品ですが、実際に米国Discus Dental社の解説書通りにホワイトニングを行っても、効果的なホワイトニングは行えません。この製品に関しては、多くの大学・研究機関から報告がなされております。
私も自分自身の歯でNite White Excelを使って実際にホワイトニングを体験してみました。
その結果幾つかの点で、解説書に解釈の追加や変更を行わなくてはならないがを確認出来ました。
歯科医院で作製する、マウストレーは解説書の通りに作製するとホワイトニング中に著しく不愉快な思いをしなければならなくなる。
期間や治療時間は、解説書通りにおこなっても必ずしも効果的にホワイトニングが行える訳ではない。
副作用で気をつけなければならない項目が不足している。
ホワイトニング後の管理は必ず製品の効果を熟知した歯科医師の指示通り行わないと、有効な効果の持続が期待できない。言い換えれば、きちんとした管理が行われればホワイトニングの効果はかなり長期間続くことが期待できる。
これらは、アメリカ人と日本人との歯の性質の違いによるものであると推察されます。
しっかりとした歯科医の管理下で、初めて効果的なホワイトニングが行えると言えるでしょう。
残念ながら、巷では、
患者さんが判らない事をいい事に、 厚生労働省の認可を受けていないホワイトニング剤を 堂々と患者さんに処方して使用している
歯科医院( 審美歯科実施施設? )が一部に存在しているそうです。
日本で歯科医学を学び、日本国の歯科医師免許を取得し
日本の法律を熟知している歯科医師の中に
このような無謀な歯科医師がいる事は
同じ歯科医師として残念でなりません。
■どちらのホワイトニングが良いのでしょうか?
理想的には両方のホワイトニングを併用することだと考えています(デュアルホワイトニング)。
その方が色々な場面でホワイトニングの選択肢がひろがります。
ホワイトニング効果もより確実なものとなり、自然な感じの白さが短時間で得られ、効果も長続きします。
現に、この併用療法を勧める歯科医の先生の方が多いと思います。
しかし、実際には皆さんの歯を歯科医師にみてもらって、十分話し合った上で最も適切な方法を選ぶ事になります。
大切なのは、オフィスホワイトニングを選ぶか、ホームホワイトニングあるいはデュアルホワイトニングを選択するかという事ではありません。
ホワイトニング後の維持管理が、皆さんのお口の健康に最も大切であり、白い歯の維持にも役立つのです。
当院でのホワイトニングに関してのご質問は、メールにて受け付けております。
↑このパソコンの画像をクリックしてください!
どんな些細な事でも結構ですので、ホワイトニングについて知りたい事がございましたら遠慮なくお問い合わせ下さい。
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