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金属床義歯HEADLINE

入れ歯を使用しはじめてから、
どれくらい経ちましたか?


入れ歯で噛むのは自分の歯で噛むのと
ちょっとちがいますよね。

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金属床義歯』は、
そんな皆様の『夢』をかなえます。

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 この義歯は健康保険を利用して作製された義歯です。
食べ物を噛み砕くという目的だけなら、この義歯でも十分に食事をとる事が出来ます。

 同じ義歯を違う角度から見た状態です。

バネに付属物、これに加えて、上顎を左右に走るプラスチックには結構厚みがあります

実際に計ってみると3~4㎜ありました。

人工歯部分の形はヘンですね。
実はこれもスマイルデンチャーのページでお見せしたのと同じで、顎関節症の治療のために、奥歯の高さを持ち上げたためです。

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 何か話そうとすると、上顎を左右に走るプラスチックと付属物に舌が引っかかって話づらい事この上ありません。

食事を取ろうとすると、上顎を左右に走るプラスチック部分には、食べ物の温度が伝わってきませんので変な感じです。


異物感が強く、これを我慢するのも一苦労です。


お聞きしてみると、食事の時以外は外しておられたそうです。


何よりも、食事の時が一番うっとおしかったそうです。


そこで、何とかしなくてはと考え、金属床義歯を作製する事にしました。

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 まず、義歯の骨格部分にあたる『』をチタンを使用して、平均の厚み1㎜で作製しました。

この『床』の部分が広ければ広い程、噛む力が強くなり、狭くなると、良く噛めません。

この症例では、以前お使いの健康保険を利用して作製された義歯よりも『床』の面積を広く設計しました。

厚み自体が薄く、生体に馴染みが良いため、『床』の面積を少々広くしても、異物感が強くなることはほとんどありません

 

 この状態で『咬合採得』(噛み合わせを取る事)を行います。

入れ歯に使用する人工の歯は、保険で使用するものではなく、特殊な『硬質人工歯を利用します。

はぐきに相当する部分にピンク色の蝋を盛り上げて、この『硬質人工歯』を蝋の上にきれいに並べて、患者さんのお口の中に実際に試適して、高さや適合性に問題がないかを丁寧に調べます。

十分に調整を行なったあと、入れ歯を作り上げます。

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上の写真が新しく完成した、
『純チタン床部分義歯』です。

下の写真は裏側から見たものです。

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irebaba_2.jpg(13812 byte) この義歯を装着直後、患者さんが『気持ちがいい!!』とおっしゃいました。


また、初めて装着した時の違和感もほとんど気にならないとの事で、後で調整の為に来院された時に、

違和感が殆どないので、起きている間は装着したままで、時には口の中に入れ歯が入っている事を忘れていることがある

入れ歯がはぐきにピッタリと馴染み、食べ物の温度もほぼ直接伝わってくるので、温かいお料理は温かく、冷たいデザートは冷たく感じられ、とてもおいしく食事が出来る。』

と嬉しそうに言われたのを聞いて、一番嬉しかったのは私自身だったのではないかと思います。
『歯医者になってよかった!』と充実感を感じた瞬間でした。

 さて、次のこの義歯も、健康保険を利用して作製されたものです。

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 何と申し上げて良いやら、言葉が見つかりませんが、『部分床義歯学』もへったくれもないという感じの義歯です。


歯の無い部分がかなりあるのに、
はぐきに接する『床』の部分の面積が狭すぎます
これでは、まともに噛む力が出ません。


しかし、この患者さんは、『入れ歯』に対する違和感がとても強く、発音がうまく出来ないために、作ってもらった歯医者さんに頼んで、気持ちの悪い部分をどんどん削ってもらったそうです

入れ歯の違和感が『強いストレス』になり、もう数年来悩んでこられたそうです。


このように『入れ歯の強い違和感』は人間の精神にまで影響を及ぼします。


世の中には、何回入れ歯を作ってもらっても、馴染めずに、入れ歯を装着しないまま食事をなさっていらっしゃる方が大勢いらっしゃいます。

私には歯の欠損がありませんので、正直に申し上げまして、義歯をつかって物を噛まなくてはならない患者さんの真の苦しみを理解できないと思います。


しかし、私は学生時代に、歯の矯正治療を受けました。
そのとき、入れ歯のピンクのプラスチック部分にバネが付いた装置をほぼ1年半に渡って装着した事があります。
担当の矯正の先生に、その装置を装着してもらった時の違和感の凄まじさは今でも決して忘れません。

ほぼ、2週間に渡って、訳の解らない『頭痛』に悩まされました。当時の私は装置の重要性を十分に認識しておりましたので、吐き出す事も出来ずに、悶々とした日々を過ごしたのを良く覚えています。

夏休みになり、帰省して直ぐに父に相談して、この装置を金属床義歯を応用したものに作り変えました。

歯の型取りから、技工操作、鋳造、研磨に至るまで、全て自分の手で行ないました。出来上がった装置を自分の口の中に装着した時の『爽快感』もまた、忘れる事の出来ない思い出です。


さて、話を元に戻します。
この患者さんとも十分に話し合った上で、金属床義歯を作製いたしました。

 右の写真が、この患者さんに作製した、『純チタン床部分義歯』です。
今までお使いの健康保険で作製された義歯よりも『床』部分を広く設計して、噛み合せる力も十分だせるようにしました。

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左はこの義歯を後ろから見た写真です。
出来るだけ薄く、付属装置にも違和感が最小限になるように設計しました。
チタン部分の厚みは平均1㎜です

 

このように『金属床義歯』は残っている歯の数に係わらず、たった1本の欠損歯の義歯から、総義歯まで自由自在に設計することが出来るという利点があり、応用範囲が広いのが特徴です。


総義歯にせよ部分義歯にせよ、皆様が健康保険で作製された義歯には不満がいっぱいですよね。

 akamaru.jpg(913 byte) 入れ歯に厚みがあって、口の中が狭くなったような感じがするし、
   バネや針金などの異物感が強くて不愉快ですよね。

 akamaru.jpg(913 byte) 特に食べ物の温度が分かりにくいのが困りますよね。食べ物の温度は味に響を与えます。
   暖かい食事は暖かく、冷たい料理は冷たい食感で味わって食べることが出来て
   はじめて美味しく食事を楽しむ事ができます


 akamaru.jpg(913 byte) 舌が入れ歯に邪魔されて、お話しがしにくいですよね。

 akamaru.jpg(913 byte) 入れ歯は元々人工的につくられたものですから、ある意味で異物です。
   この物をお口の中に入れて慣らさなくてはならないのは、つらいですよね

irebaba.jpg(13273 byte)  私は、歯の矯正治療を受けた時、そうですね、総入れ歯に歯が無いような形をした矯正装置を口の中に長期間入れました。
 初めて入れた日の違和感の凄まじさは今でも忘れられませんが、

 『こんな装置をひとつ口の中に入れるだけて、頭痛までするとは !

    と、天を仰いで我が身の不幸を呪ったのを今でも覚えています。

 健康保険で作製された義歯は安価であり、破損時の修理が比較的簡単であることが利点です。

 欠点としては床が厚い( 約3~4mm )、たわみやすく、こわれやすい、汚れや臭いがつきやすい、人工歯がすりへる等が挙げられます。

また、お話がしにくいのも困りますよね。

kin_09.jpg(13064 byte)  健康保険は病気になったら、その治療をするために日本国民が等しく同じレベルの治療を受けられるようにするために設けられた制度です。

 ですから、出来るだけコストを抑え、歯科医師の技術料を最小限にまで抑えた規格診療です。

 ある意味で殆どが必要最小限のものであるために、快適であるとか審美に関する事はあまり面倒みてくれないのです

■健康保険で作製する義歯と金属床義歯はどう違うのでしょうか?

入れ歯には金属床義歯などの自費で行う義歯と、保険で作製するレジン床義歯の2種類があります。装着感、耐久性、食感などの点から、金属床義歯は保険で作るレジン床義歯よりはるかに優れています。
 では、金属床義歯と保険で作製した義歯とはどう違うのでしょうか?

レジン床義歯と金属床義歯の違い

 

レジン床義歯[保険適用]

金属床義歯[自費治療]

形態

強度の保持のために、厚みが必要(約3㎜)。
食べ物の温度が伝わりにくい。
違和感が大きい。
汚れや臭いがつきやすい。

床部分に金属を使用するために薄く作製することができる。このために違和感の少ない、装着感の良い義歯となる。
臭いが少なく、衛生的である。

審美性

部分入れ歯においては金属のバネが目立つ。

自費診療であるために、部分義歯で作製する場合には、バネが目ただないように工夫する事も可能。

精度

プラスチックであるため、たわみ、変形がおこりやすい。
破折しやすい。
しかし、修理も比較的簡単に出来る。

精度・吸着性ともに良好。
丈夫でこわれにくく、たわみ、変形が著しく少ない。
良質人工歯の使用により、咀嚼が効率よく行える。

発音

舌の動きが義歯の付属物に邪魔されて、上手に話が出来るようになるまでに時間がかかる。

床部分を薄く作製するため、自然に近い形態になり、舌の動きが義歯に邪魔されることが少ないため、発音しやすい。

味覚

大切な部分がプラスチックで覆われるために、食べ物の温度が分かりにくい。そのため食品の本来の味が変化しやすい。

食べ物の温度が伝わり易いので、本来の食品の味に近くなり、美味しく食事を楽しむことができる。

 上の表の右側は、義歯の真ん中の部分が健康保険でつくった義歯とは異なって、金属で出来ているのがお分かりと思います。

 写真の金属はコバルトクロムという合金を利用しています。

 この、真ん中の部分に金属を使用すると、食べ物や飲み物の熱が伝わりやすく、自然に近い味覚が得られます。

 また、1~1.5㎜くらいまで薄く設計できますので、馴染みやすく違和感が少なく発音なども比較的なめらかにすることができます。

 人工歯にも選択肢が広がり、個性に合ったものを使用する事が可能ですので若々しい口元が得られます
 また汚れがつきにくく、気になる入れ歯特有の臭いが少なく衛生的です。

 この金属は部分義歯にも応用できます。

 とかく、部分義歯には付属物が多くこれが発音の邪魔になったり、舌に不快感を与える原因になっています。
 部分義歯に金属床を使用しますと、患者さんは

 『口の中が広くなった。』
『入れ歯が歯茎にぴったりと馴染んでとても気持ちが良い。』


と異口同音に同じような感想を述べられます。
それでは、金属床義歯の種類について見てゆきましょう。

さて、当院で作製している金属床義歯には、どんな種類があるのか見てみましょう。

■金属床義歯の種類

コバルト・クロム床義歯

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 航空機の開発他、軍用として開発がスタートした材料ですが、強度と柔軟性を併せ持ち、さびにくく生体への親和性が高いという特徴から、金属床の材料として現在でも広く利用されているスタンダードな金属です。

   チタンに比べると生体親和性はやや低いものの、しなやかな物性はクラスプ(歯にかけて入れ歯を固定するバネ)などにも大変適しており、製造の上での適合精度も高いことが魅力です  比重は純チタンの約2倍です。

この『コバルト・クロム床義歯』の物性は、コンフォート義歯を作製する時や『スマイルデンチャー・シープラス(このページの最下部の写真)』を作製するときにその威力をおおいに発揮してくれます。

 『コンフォート義歯』の説明はこちらから・・・・[生体用シリコン裏装義歯(コンフォート義歯)]

 『スマイルデンチャー・シープラス』の説明はこちらから・・・[スマイルデンチャーC+、Ti+]

純チタン床義歯

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 酸素との激しい反応により鋳造が困難な純チタンですが、近年鋳造法が確立され、安定した物性を持つ純チタン床が利用可能となりました。合金化しないことで最高の生体親和性を持ち、チタンならではの軽さと強さを併せ持っています。

 現在最先端を行く素材で、御存知のとおり、航空機・宇宙での分野で大活躍の金属です。比重が4.5とアルミニウムに次ぐ軽い素材です。  現在、生体との親和性が最も優れており、金属アレルギーの最も少ない金属です。

チタン床義歯は、現在当院で最もたくさん作製している金属床義歯です。
とても薄く作製する事が可能で、装着感もバツグンです。

『時々入れ歯をはめている事を忘れている時があります。』
という患者さんの言葉が、チタン床義歯の素晴しさを物語ります。

金床義歯

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 加工性の高さや生体親和性の良さといったメリットに加え、適正な弾力をクラスプに与えることができます。

 金色の仕上がりとなり、口の中で比較的目立ちにくいという特徴も持っています。

 修理や増歯・改床(歯の欠損による入れ歯の追加加工)にも柔軟に対応できますが、貴金属のため高額なのが欠点です。

比重はチタンの約4倍ですが、
精密な義歯としては最高のものです。

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さて、金属床義歯にする事の利点は十分お分かり頂けた事と思います。

この金属床義歯は汎用性が高く、磁性アタッチメント・コーヌス・テレスコープ冠等と併用しますと、審美性や安定性に優れた義歯を作製することができます。

 

『金属床義歯』の作製をご希望の方は、御来院頂ければ、費用、設計、製作過程、出来上がりまでの期間等につき、詳しくご説明いたします。

 

このように、汎用性の高い金属床義歯ですが、最近はスマイルデンチャーと組み合わせた、新しい義歯も登場しています。

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スマイルデンチャーC+ (シープラス)と名づけられた、新しい義歯です。


下顎生体用シリコン裏層義歯

 

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